TOEICでハイスコアを持っているからと言って英語が話せるわけではない:TOEIC試験よりも英検やTOEFLやIELTSがおススメな理由
就活やビジネスパーソンのキャリアップ等、日本のビジネス社会ではとにかくTOEICが評価されています。実際に英語が話せなくてもTOEICのスコアが高ければ優遇されるというもの事実です。
誰もが社会人であれば一度はTOEIC試験。実は意外と知られていない事なのかもしれませんが、TOEICの価値が認められている国というのは主に日本と韓国だけです。残念な事を言ってしまうと世界的にみればローカルな英語試験です。
例えば、アメリカやカナダではTOEFLがメジャーな試験ですので、これらの国に留学を考えているのであれば、TOEICではなくTOEFLのスコアが必要です。同様にイギリスやオーストラリアではIELTSがメジャーな英語試験です。また他のヨーロッパの国(ドイツやフランス、イタリア等)ではCEFRがメジャーな英語試験です。
このように国が違えば求められる英語試験も異なってきます。また日本で評価されているTOEICは、スピーキングテストがないために「本当の英語力は測れない」といっている英語学習関係者も多いです。確かに私の経験から言ってみても過去に会ったTOEIC試験のハイスコア保持者でも、実際にネイティブを目の前に会話が出来るかというと・・・出来ない方が多いと思います。
参考記事:
いくらTOEICでハイスコアを持っていても実際の英会話となると・・・
実は私が以前勤めていた外資系企業にTOEICで900点のハイスコアを持っている人がいたんです。しかし、実際にはこの人はそのスコアどうりの英語力はなかったように思います。もっといってしまうと、この人の英語は「使う為の英語」ではありませんでした。
ある時、会社に一本の電話がかかってきました。その電話は海外の支店からの国際電話だったのですが、彼はこの電話先の相手に慌てふためいて・・・結局は他の人にすぐ電話を代わってしまうといった感じです(笑)。本人も英語について得意げに語っていただけにかなり恥ずかしい思いをされたと思いますが^^
参考記事;「ネイティブと対等に日常英会話するのであれば中学レベルの英文法力でOK」
彼の英語はTOEIC900点といっても名ばかりで、実際に使えるような英語の知識ではありません。つまり、「コミュニケーションのツール」として使えるような英語ではないんですね。この会社にはこういったタイプの人が意外と多かったです。確かに英語を読んだりする事はある程度得意なのかもしれませんが、スピーキングやライティング等の英語をアウトプットする能力としては非常に劣っていました。
これがTOEIC試験の弱点なんだと思いますが、明らかにTOEIC対策の為に英語の勉強を続けてしまうと、スピーキングやライティングのスキルが欠落してしまいます。
勿論、ビジネス英語的な知識はTOEICの強みでもあるのかもしれませんが、英語習得の本来の意味である、「コミュニケーションをとる為の手段」という部分が補えていません。
そう考える個人的にはTOEIC試験よりも、日本人に古くから馴染みのある英検や英語圏の国でも評価の高いTOEFLやIELTSを目指して勉強するべきなのではないかと思っています。