プライムイングリッシュを使ってみた際のレビュー
最近私は、自身の英語リスニング力とスピーキング力をさらにブラッシュアップさせる為にある英語教材を使う事にしてみました。
その英語教材とは、「Prime English」(プライム・イングリッシュ)という教材です。PRIME ENGLISH(プライムイングリッシュ)は比較的最近、販売された英語教材です。
そんなこともあり、まだ他の有名教材よりもレビューや体験談の感想が少ない状況です。しかし、実際にプライムイングリッシュを利用された方の感想を読んでみると、評判や口コミも良さそうな英語教材だったこともあり、今回試すきっかけとなりました。
それでは、まず「PRIME ENGLISH(プライムイングリッシュ)」をご存知ない方の為に、この教材がどんな教材なのか? 私が実際に教材を使ってみた際に感じた教材の特徴を書き出してみたいと思います。
特にこのプライムイングリッシュは以下の点が優れた英語教材です。
※残念ながら2024年現在では販売終了してしまいました。
プライムイングリッシュの優れたポイント
- 英語の発音が丁寧な解説によって説明されている(↓下の説明)
- ネイティブ並の発音とリズムを身につける事が出来る「音声変化表記」と「カタカナ表記」がある
- リスニングとスピーキングに合わせて「シャドーイング学習」も出来る珍しい英語教材
- リスニングとスピーキングの両方をレベルアップする事が出来るサンドウィッチリスニングメソッドで学習
- 異なるスピードの音声を聞いてネイティブの英語リズム感や英語スピードを習得できる
- ネイティブが良く使う英会話と合わせて「音声変化」も習得できる
- 口からフレーズが自然に飛び出す「3ステップスピーキングシステム」を利用しながら学習出来る
そして、残念ながらどんなに優れた英語教材であっても必ず「学習者の目的や個人のニーズによっては向き不向きがある」という事です。
そうした事を踏まえた上で、私が感じたPRIME ENGLISH(プライムイングリッシュ)を使って学習効果が出そうだなと思った方は以下のようなタイプの方です。
PRIME ENGLISH(プライムイングリッシュ)をお勧めできるタイプの人
- 今まで色々な英語教材を買ってきたが内容も単調で、効果を実感する前に挫折したというような方
- 自宅にいながらまるで英会話スクールのレッスンを受けているような感覚で楽しく英語を学びたいという方
- 日本人が最も弱いとされているスピーキングとリスニングを同時に上達させたいと思っている方
- 英語の基礎知識はあるが英語の会話となると口ごもって中々口から英語が出てこないという方
- 英語の発音をよくしたいと思っている方、英語の発音をさらにブラッシュアップしたいと思っている方
以上に1つでも当てはまるような方には、私は「プライム・イングリッシュ」をオススメしています。
それでは、このページでは私が「Prime English」(プライム・イングリッシュ)(本+CDセット)を実際に利用した際の感想と教材の具体的な内容について書いてみたいと思います。
日本人向けの英語教材の多くは日本人の英語教師や英語専門家によって作られる事が多いですが、このPrime Englishは、サマー・レイン(Summer Rane)という日本で活躍している英語の教師・ライターによって制作されています。
サマー・レインさんは日本語をぺらぺら喋れますし、日本人に英語を教えているという事もあり「日本人の英語学習者の弱点」や「外国語を勉強している学習者が知りたい情報」をよく分かっています。
彼女は今までに、Prime Englishだけではなく「ネイティブに笑われないクールイングリッシュ ―日本人の9割はダサい英語を話している 」という面白いタイトルの本を出版していますので、もし興味がある方は一度読んでみると面白いと思います。とても人気のようです。(ちなみに私は既に読みました^^)
今回このPrime English(プライムイングリッシュ)を選んだ理由としては、この教材には全て「スキット」を通して「自然なネイティブの英会話が学べる」という点が気に入って選びました。
日本で発売されている数多くの英語教材(特に書店に並んでいる一般的な教材)はスキットやダイアログが全く入っていないか、入っていても数が極端に少ない事が多いです。
そして文脈なしの例文だけを紹介して「これは一体どんなシーンで使う表現なんだろう?」と疑問に思うような内容も多いんですね・・。
その点、プライムイングリッシュは「文法ポイントやボキャブラリー」も解説されています。
勿論、例文も場合によってとても役に立ちますが、私の経験では会話的なスキットが英語のスピーキング力やリスニング力をアップさせる上で最も効果的だと思っています。
私の周りの英語が出来る友人に聞いてみても、皆口を揃えて「スキットで英語を勉強する事は大切」といっています^^
スキットで英語を勉強していけば英語ネイティブが日常的に使う表現やイディオムを自然と吸収する事が出来ます。
そして、リスニング力を伸ばすためには長いスキットがより効果的です。学習のポイントは「短い例文よりスキットで勉強する事」。特に初心者はこの点に注目して勉強していく事が英語上達の近道だと思います。
プライムイングリッシュのコンセプトと勉強法について
冒頭部分でも少し書きましたが、プライムイングリッシュは主に”スキット”を通して「ネイティブが日常的に使う自然なボキャブラリー、フレーズ、イディオムを勉強していく」というタイプの英語教材です。
そして、プライムイングリッシュの最もユニークなセールスポイントとしては、「自然なアメリカ英語の発音」も合わせて勉強出来るという点です。
スキットに出てくる英語と一緒に単語の発音と「英語特有の個々の単語の繋がり方」を「カタカナ」で説明してくれる点も非常に優れていると思います。これは英語初心者にとって嬉しいポイントだと思います。
これがあれば、音声を聞いた際に出来るだけ正しい発音に近くなるようにシャドーイングをする事が出来るようになると思います。
この「発音学習」が出来る英語教材という事を考えると、プライムイングリッシュと同じくらいの価格帯の他の教材と比較してみても、かなりユニークで優れた教材だと思います。
実際に比べてみるとわかりますが、他の教材はそこまで英語の発音を詳しく解説していません。もし仮にあっても、とても簡単に説明が済まされてしまっています。その点、プライムイングリッシュは発音に関してもしっかりと触れられています。
私が思うに英語を話す上で発音が大切な理由としては、発音を勉強すれば「英語ネイティブの英会話が聞き取りやすくなる」という点が大きいと思います。
Prime English(プライムイングリッシュ)の内容
このサイトを通して何度かお伝えしていると思いますが、私は今までかなり長い期間英語を勉強してきていますので、それこそ今までに数多くの英語教材を試した事があります(笑)。
TVでも有名な高額英語教材や、書店で売っているような安価教材、ネットだけで販売されているようなちょっとマイナーな英語教材など。
ですから、ある意味英語教材というテーマにはかなりの知識があります。というよりも自然と知識がついてしまったんですね^^
一般的には高い教材を買うとバカでかいサイズの箱が届いて数十枚のCDや数冊の本が付属してきます。しかし、殆どの場合、よく見ると本とCDの内容は薄いんです(笑)。
もっと言ってしまうと、残念な事にそういった教材に付属しているCDやテキストは、「数の多さで内容の薄さをゴマかしている」という教材が多いんです。
このように本来は教材の内容が薄いにも関わらず、ボリュームがあるように見せかける教材って本当に多いです。
しかし、その点今回の「Prime English(プライムイングリッシュ)」に関してはそんな心配はありません。何故ならこの教材にはボリュームをごまかすような小細工は一切されていません。
むしろ、この写真をみればわかるように内容はシンプルにまとめられています。ですから、教材が手元に届いた際には思ったよりも「意外とコンパクトな箱」と思う方も多いと思います。しかし、実際にやってみるとわかりますが、内容自体は濃いです。
教材のパッケージングがコンパクトにまとめられている分、充実した内容でビッシリと情報が詰め込まれています。
そして、テキスト教材内にも無駄な「空白のスペース」はありません。ですから「無理に空白を作りページ数を稼いでいる」というような事は一切ありません。
実際のPrime Englishには、次の教材が入っています。
- 12枚のCD
- 6冊のテキスト
- 1冊のスタディーガイド
カバーのデザイン(色、レイアウト)は現代的でクールな印象を受けると思いますが、内容は面白いと思いました。そしてカジュアルな会話が中心に紹介されていますので「つまらない教材だ!」という印象は受けません^^
この教材の中には24個の結構長いスキットがあります。スタディーガイドを読むと、「一週間に1個のスキットで勉強していく」というスケジューリングがお勧めされています。
勿論、時間に余裕のある学習者はそれよりも早いスピードで勉強していく事も出来ますが、私の意見では、この「一週間に1個のスキットで勉強していく」スケジュールはちょうど良いと思います。
その理由としては、一日にスキットを全て覚えた場合であっても、大体一週間くらい毎日繰り返した方が記憶に定着しやすいので、効果的だと思っています。
スタディーガイドの中には三つの「メソッド」(お勧めの勉強法)が紹介されています。
Prime Englishの勉強法:メソッド1
メソッド1は簡単に言うと「音声を聞き流す」というステップです。しかし、ここでは何も考えずに音声を聞き流すのではなく、スキットをしっかりと聞いてネイティブの発音に集中するという事が大切です。
そして、音声を聞きながらテキストに書いてある「発音の変化」を確認しながら読む事もお勧めします。この「発音の変化」とは、ネイティブが話す英語の「単語のつながり」を指しています。
ネイティブの英語は日本人の英語学習者からすると、「つながって聞こえる」という場合が多いと思います。ここではそういったポイントを詳しく確認していくステップです。
「発音の変化」に関してはカタカナで解説されていますので、英語初心者でもイメージはしやすいと思います。ネイティブがナチュラルなスピードで英語を話すと「自然に単語を繋げてしまう」という状態になります。
英語ネイティブはその単語の繋がり方に慣れていますので、特に何も気がつきませんが、先ほども少し触れましたが、日本人の英語学習者がネイティブの会話を聞くとその単語の繋がり方によって英語が聞き取りずらくなります。
その事が原因になってネイティブの生の英語は聞き取りづらく、スピードも早くて難しいという結果につながってしまうんですね。この教材ではそういった点に注目してリスニング学習をしていきます。
例えば、「Nice to meet you」(=初めまして)というフレーズをカタカナにすると「ナイス・トゥー・ミート・ユー」になりますが、実際にネイティブが英語で話すと「ナイス・ダ・ミーチュー」という発音の方が近いです。
そういった「ネイティブの発音」は全てのスキットにカタカナで紹介されていますので、初心者にも発音をイメージしやすいと思います。イメージが出来れば発音の練習もしやすくなると思います。
Prime Englishの勉強法:メソッド2
メソッド2は「サンドウィッチリスニングシステム」という名前が付けられています。これは簡単に言うと、「スキットを聞いて、声を出して繰り返して、もう一度スキットとを聞く」という勉強法です。
これは凄くシンプルで簡単な勉強法ですが、この学習法には少しユニークな点があります。それは「異なる2つのスピードの音声を聞きながら勉強していく」という点です。
まず。始めにとてもスロースピードの音声を聞きます。その後にネイティブが話す「自然なスピード」でスキットを聞いていきます。このメソッドを使えば、自分の発音の練習にもなります。
メソッド1で説明した「発音の変化」のカタカナ読みを利用すれば、自分も出来るだけネイティブの発音を真似できるようになってきます。
Prime Englishの勉強法:メソッド3
最後のメソッド3では「3つのステップ」が入っています。まず、ステップ1では「日本語を聞いて自分の頭の中で英語にしてみる」というアクティビティーを行います。つまり、瞬間英作文力を養うトレーニングです。
その後に正しい英語が流れますので、自分が作った英文が音声と同じ正しい英語になっているかどうかを確認していきます。これはやり込むと本当にスピーキング力がアップします。
メソッド3では毎日同じスキットを違う方法で勉強していきます。まとめると・・メソッド1では、主にリスニングの練習です。メソッド2は主に発音の練習です。メソッド3はスピーキングが中心となります。
一週間分のスケジュールとしては以下のようになります。
- Day 1: トラック1. ネイティブ同士の会話を聞きます
- Day 2: トラック2.サンドイッチリスニングを始める
- Day 3: トラック3.サンドイッチリスニング(真似、繰り返し)
- Day 4: トラック4.サンドイッチリスニング(ナチュラルスピード)
- Day 5: トラック5.3ステップスピーキングのステップ1
- Day 6: トラック6.3ステップリスニングのステップ2
- Day 7: トラック7,8.3ステップスピーキングのステップ3
「サンドイッチリスニング」のシステムについては先ほど紹介しましたので、次にこの教材の肝となる「3ステップスピーキング」というメソッドを紹介したいと思います。
ステップ1では、スキットの日本語訳を聞いて頭の中で英語にするという作業を行います。それぞれの台詞を聞いた後、正しい英語が流れます。ここで自分が翻訳した英語が正しいかどうかの確認する事が出来ます。
ステップ2では、同じ流れになりますが、「頭の中に英語にする」のではなく「正しい英語を言ってみる」というステップです。自分の英語を言った後に、正しい英語の音声が流れます。
この後、もう一度正しい英語を繰り返す指示が流れます。ステップ3では、自分が今まで勉強したスキットをしっかりと覚えたかのかどうかの確認していきます。
スキットに出てくるそれぞれのキャラクターの台詞を英語で言う練習をしていきます。
テキストの中には日本語訳が書いてありますので、それを見ながら正しい英語を言ってみましょう。この学習法もとても効果的だと感じました。
Prime English(プライムイングリッシュ)の良い点
私は今までに数多くの英語教材を使った事がありますが、同じ価格帯の他の教材と比べると、Prime Englishは「内容と値段」を天秤に掛けてみても、コストパフォーマンスの優れた教材だと思います。
合計で24個のスキットが入っていますが、それぞれのスキットをしっかり勉強すれば、英語のスピーキング力とリスニング力が必ず伸びると思います。
私はスタディーガイドに書いてある学習スケジュール通りにPrime Englishを使って勉強してみましたが、体験的にもスピーキング力が上がったように感じています(特に沢山の新しいフレーズを覚える事ができた!)。
そして、「発音の変化」のお陰で私のリスニング力がかなり上がりました。私は洋画と海外ドラマが好きなのでよく観るのですが、最近まで字幕なしではあまり内容を理解出来ませんでした。
しかし、Prime Englishの発音レッスンのお陰でネイティブが使う英語がもっと簡単に聞き取れるようになったと感じています。
Prime Englishは英語ネイティブによって制作された教材なので「変な英語」、「不自然な英語」、「古臭い英語」は入っていません。私のネイティブの友達に少しみてもらいましたが、英語のニュアンスは完璧との事でした。
私は時々英語ネイティブの友達にこういう英語教材を見せる事があるのですが、中には「これは間違いだらけ!」、「こんな表現はネイティブは使わないよ!」と言わるような教材も多いんです。しかし、Prime English(プライムイングリッシュ)に関しては「これはいい教材だね」と言っていました。
彼曰く、英語の間違えもありませんし、ネイティブが日常的に使う表現や会話の際に必ず使う表現やフレーズがしっかりと収録されているようです。
Prime English(プライムイングリッシュ)のスキットは、英語教材ではよくある、「つまらないスキット」ではありません。英語圏特有の少しユーモアっぽい表現も含まれていますし、若い人が使う表現、スラング、イディオムも含まれています。
私の意見では、こういった楽しいスキットはつまらない内容のスキットよりも覚えやすいので、これはプライムイングリッシュの良いポイントの一つだと思います。
Prime English(プライムイングリッシュ)のちょっと残念な点
私の意見では、Prime English(プライムイングリッシュ)という教材にはこれといって弱点と呼べるような箇所はあまりないと思います。
欲を言うならもう少しスラングやイディオムの説明があるといいと思いましたが、それ以外に関しては今のところ文句はありません。
それこそこういったある程度の価格帯の英語教材を購入すると時々「がっかりする」というような事もありますが、私自身としてはこのPrime Englishは使ってみて満足出来ています。
Prime English(プライムイングリッシュ)はどんな学習者が買えば良い?
- 自分の英語発音を心配している人
- 英語ネイティブの友達と話したい人
- 自然なスピードの英語が聞き取れない人
- リスニングだけで勉強したい人(通勤の時間、ドライブの時間、散歩の時間に音声だけ聞きたい人)
「Prime English」はどんな英語レベルの方でも使える英語教材ですが、この教材は年齢の若い英語の先生によって制作されています。
そして、カジュアルな英語が含まれているスキットが多いので、「正式なビジネス英語が学びたい」という人や「中高年の英語学者」にはあまり向いていないと思いました。
しかし、字幕なしで洋画が観たい人(どんな年齢の方でも!)や英語圏の友達と自然に話したいという方には、この教材をお勧め出来ます。
※5つ星の評価
- 使い易さ:★★★★★
- 継続性:★★★★★
- 分かり易さ:★★★★★
- コストパフォーマンス:★★★★★
※残念ながら2024年現在では販売終了してしまいました。