句動詞とイディオムはどう違う? どちらの方が英会話で重要なの?
今回の記事ではこの間アップした記事「句動詞が覚えられない人にお勧めの句動詞専門教材を紹介します!」の続きとして「句動詞とイディオムの違い」について紹介してみたいと思います。
日本で出版されている句動詞を学べる英語教材の多くは「句動詞 = イディオム」といったように紹介していますが、実は「句動詞とイディオムは違う種類の言葉」なので、違い扱い方をするべきです。
その理由としては、句動詞はニュアンス的にはイディオムに近いのですが、イディオムとは「ある重要なポイント」が異なっているからです。
それは、先ずは「句動詞とイディオムの違い」について紹介してみたいと思います。
句動詞とイディオムの違いについて
先ずは句動詞についてみてみましょう。句動詞には三つのパターンがあります。
- 動詞+前置詞
- 動詞+副詞
- 動詞+副詞+前置詞
例えば、「get up」(起きる)、「look forward to 」(楽しみにする)、「give up」(諦める)などの単語は全て句動詞になります。
動詞の次に「前置詞か副詞がある」という場合には、それらは句動詞です。
句動詞はネイティブの日常英会話で非常によく使われています。そして、英語のライティングにもよく出てきますので、必ず覚えるべき英語の知識だと思います。
そして、句動詞をマスターしなければ「ネイティブの英会話が理解出来るようにはならない」と思います。ですから、そのくらい句動詞の知識は重要になります。
結局、句動詞は「一つの動詞」として考えた方が良いと思います。一般動詞と同じように過去形にする事も出来ますし、過去分詞にも出来ます。
そして、様々な文法パターンで使えるので、一般動詞とあまり変わりません。そして、句動詞は二つの大きなカテゴリーに分ける事が出来ます。
- 自動詞の句動詞
- 他動詞の句動詞
自動詞とは?
自動詞とは「目的語の必要ない動詞」です。例えば、「get up」(起きる)という句動詞には目的語は必要ありません。そのまま使う事が出来ます。
他動詞とは「目的語が必要ある動詞」になります。つまり、「目的語を使わなければ文章が完成していない」というになります。
例えば、「turn off」(電気などを消す)という動詞には目的語が必要になります。
他動詞の句動詞はまた二つの種類に分ける事が出来ます。
- 目的語で分けられる句動詞
- 目的語で分けられない句動詞
目的語で分けられる句動詞について
まず「目的語で分けられる句動詞」とは、動詞と前置詞の間に目的語を入れられる句動詞の事です。
例えば、「turn off」(消す)という句動詞は「目的語で分けられる句動詞」になります。「turn off the light」(電気を消す)というパターンでも大丈夫ですし、「turn the light off」というパターンでもオッケーです。
そして「目的語で分けられない句動詞」の場合、目的語を動詞と前置詞(または副詞)の間に入れてはいけません。
例えば、「look after」(面倒を見る)という句動詞は目的語で分けられない句動詞になります。「look」と「after」の間に目的語を入れてはいけません。
イディオムとは?
次はイディオムについて話したいと思います。イディオムは色々なパターンがありますが、一般的には「動詞+名詞」というパターンが多いです。
多くの場合、イディオムは「句動詞よりも長い表現」になる事が多いです。そして、イディオムに入っている単語は「イディオムの全体の意味と全く関係ない」という場合が多いです。
それでは、文章で説明しただけでは、わかりにくいと思いますので、実際の使い方を例文でみていきましょう。
- spill the beans (直訳: 豆をこぼす)= 秘密を言ってしまう
- have a frog in one’s throat (直訳:喉にカエルがいる) = 声が枯れている
- be full of beans (直訳:豆で一杯)= とても元気
- could eat a horse (直訳:馬でも食べれる)= とてもお腹が空いている
上記の例を見ると、句動詞との違いが分かると思います。「イディオムは句動詞より長く、名詞も入っているフレーズ」になります。
語順も決まっていますし、目的語はもうすでにフレーズに入っています。句動詞はイディオムに似ていますが、普通の動詞として扱った方がよいと思います。
そして、本当のイディオムを英会話中に使い過ぎてしまうと話し方が少し変に聞こえる可能性がありますが、句動詞は使い方によっては話し方が少しネイティブっぽく聞こえるようになると思います。
お勧めの句動詞の本
別の記事でも句動詞を学べる英語教材を紹介しましたが、こちらの三つの句動詞の本は特にお勧めです。